80歳で世界最高峰に立った登山家、三浦雄一郎さんが、みんなでエベレストに登頂しようと呼び掛けている。自宅などで取り組めるトレーニングの話。

　マンションの階段の上り下りやウオーキング、スクワットなどで、三浦さんが組み立てたメニューを1カ月こなすと、標高8848メートルのエベレストに登ったのと同程度の運動量になるという。

　ウェブサイトで公開しており、三浦さんたちの登頂の記録と合わせて楽しめる。「本日の獲得標高は130メートル!」などと書かれているのも励みになる。

　新型コロナウイルスの感染予防で運動不足になる人が多いことを受けた企画だが、「階段のぼり27階分、もしくは踏み台昇降445回分」など、普段から運動不足の身にはかなりハードな登頂計画だ。

　経済情勢が厳しさを増す中、国の生活支援は給付金10万円の申請が始まったばかりで未だ実感がない。

　それでも国民は工夫しながら生きている。有名店のテークアウトも今だからこそ。出口戦略の具体化はこれからだが、一人一人のしたたかさがコロナのベールを切り裂く力となる。(増)