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国原譜

ついに大仏様の姿も見られなくなるかと思…

 ついに大仏様の姿も見られなくなるかと思ったが、そうではなかった。東大寺は大仏殿内での拝観を24日から停止する一方、普段は閉じられている観相窓を開けて大仏様のお顔が拝めるようにする。

 回廊にある中門からの参拝で、暗い殿内に座る大仏様のお顔は目を凝らしても見えないだろう。天気が良いほど殿内外のコントラストはきつくなる。

 だが、目を転じれば殿内からは外の様子がよく見える。橋村公英執事長の「大仏様がこちらを見てくださっていると思っていただければ」との言葉に、観相窓からあふれた慈悲の光が参拝者を包み込むような気がした。

 聖武天皇は「仏教の力で生きとし生けるもの全てが栄えるように」との願いを込めて大仏造立を発願した。

 天然痘の大流行に続いて藤原広嗣の乱があり、世情が安定しているとは言い難い時代だった。

 新型コロナウイルスは県内でも拡大しており、4月に入って新たな感染者が報告されなかった日はない。寺院の拝観停止も全国各地で報じられているが、お堂の扉は閉まっても、仏様は変わらずそこにいる。(増)

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