世界で感染約125万人、死者7万人弱。国内でも感染者が3600人を超え、死亡は100人が間近。新型コロナウイルスの猛威におびえる。

　きのう緊急事態宣言が発令されたのは東京都など7都府県。県は対象外だが隣接する大阪府が含まれており、もちろん対岸の火事ではない。

　阪奈地域を一体の生活圏とする多くの県民にとって、戸惑いや不安は大阪府民と同じ。いや問題はむしろ複雑かも。健康とともに暮らしを守るため危機感と冷静な判断を失わずに。

　また国の宣言でスタートした外出自粛など未体験の異常事態に際して、住民に身近なところでサポートする地方行政の役割はさらに大きい。

　感染予防はもちろん、日常生活を維持するための支援、また精神面のケア、あるいは災害関連死のような問題が発生しないのかなど、想定外をなくすきめ細かな対応が求められる。

　1月に初の感染者が県で報告されて以来、国内でも患者が急増。数字だけを追っていると感覚がマヒしそうだが、発症すれば死に至りかねない病気。気を引き締めて1カ月後の終息に期待をつなぎたい。(松)