金曜時評

どうする東川市長 - 主筆 甘利 治夫

 新型コロナウイルスが猛威を振るい、出入国の禁止や自宅を出ることも制限されている国がある。国内でも感染者が増え続け、県内では8人(19日現在)が確認されている。日々の行動が制約されて、マスク着用などで自己防衛している。世界や国のことも気になるが、身近な「地域や家族の安心安全はどうなのか」と神経をとがらせる日々だ。

 開会中の県議会をはじめとした市町村議会でも、熱心な議論が繰り広げられているが、「市民の安全第一」で、首長と議員が危機意識を持って取り組んでほしい。

 それだけに、昨年末、一般ごみに医療系ごみの混入が発覚した、御所市のごみ不法投棄は、見過ごすことのできない問題だ。

 月に一度ほどの展開検査で産業廃棄物の混入が見つかったもので、これまで毎日のごみはどうだったのかが問われた。さらに点滴パックという医療系ごみの混入が明らかになり、感染性の医療ごみの混入が疑われた。今の世界的なコロナ問題が起きる前のことだったが、事態を重視した議員らがいち早く動いた。しかし、行政側は病院や搬入業者に対して形式的な指導という対応しかしなかった。

 このことでごみの搬入量は減ったが、それでも産廃ごみが見つかるというお粗末さだ。議員からの強い要請もあり、先月21日から、御所市の許可業者が搬入したごみの全てを毎日展開検査を実施するまでになった。これほど厳しくしても、産廃ごみの混入があり、注射器まで見つかった。あってはならない医療ごみの混入だ。「展開検査を毎日実施する」ことは、病院や搬入する許可業者に徹底しているはずなのに、いかに形式的だったかが分かる。

 開会中の定例議会初日に、今議会中に東川裕市長は、対応策を提出することを約束した。

 市内の許可業者の決定は厳正に行えるか。これまでの経過を見ると、搬入業者本位としか見えない。市民の安全第一なら、業者の顔色を気にすることはない。ほかに圧力とか理由でもあるのか。

 他市から回収したごみを御所市のごみとして持ち込んだきた疑惑が消えない。人口の少ない御所市なのに、厳しい検査で搬入量が激減しているから、これまでがいかにおかしかったか。そんな業者を再度許可したり、不法投棄が発覚した業者を許可するのか。

 御所市が全国模範のごみ行政の市になってもらいたい。感染症問題で関心が高い今だからこそ、東川市長の本気度が問われる。

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