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国原譜

「人来るんでしょうかね」とは事前のテレ…

 「人来るんでしょうかね」とは事前のテレビインタビューに答えた本人の言だが、ふたを開けてみれば1万人。新型コロナウイルスで催しの中止が相次ぐ中、あっぱれな人出と言えるだろう。

 徳勝龍関の優勝パレードが23日に奈良市で行われた。子どもを肩に手を振る人、祝福の横断幕を掲げる人、県都の目抜き通りは自粛ムードを吹き飛ばす熱気に包まれた。

 江戸時代の相撲は神事であると同時に庶民の一大娯楽で、相撲場には2階席、3階席もあって数千人が詰めかけたという。夏はもちろん冷房などなく、熱風が吹き荒れたに違いない。

 そんな中で勝負に臨む力士は「江戸の三男」の一角。「与力、相撲に火消しの頭」ともてはやされ、鍛えた体に回し一つの粋な姿が観客を魅了した。

 現代の力士が粋かどうかは別にして、1月場所では徳勝龍関の飾らない人柄と恩師への思いが相撲ファンの心をつかんだ。

 上位陣との総当たりが確実視される大阪場所を前に、「自分が攻めないと勝てない」と固めた覚悟こそ粋だろう。三男ならぬ新三役の一角へ、33歳の挑戦が始まる。(増)

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