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国原譜

奈良公園が今月14日、誕生から140周…

 奈良公園が今月14日、誕生から140周年を迎えた。豊かな自然の中に数多くの歴史遺産が点在し、野生の鹿たちが群れ遊ぶ世界的にも稀有な都市公園だ。

 その歴史は明治13年2月14日に風致景観保全のため興福寺境内などの一部を公園化したことに始まる。当時から人々に親しまれ、日本に招かれたドイツ人医師エルヴィン・フォン・ベルツも「日本で一番美しい公園」と賞賛している。

 近年はインバウンドの人気観光地として定着。その喧騒(けんそう)により、公園の雰囲気が変わったという声も多い。

 しかし、新型コロナウィルスの感染拡大で団体客が激減。県観光にとって打撃だが、公園は静寂を取り戻した。声楽家の中橋怜子さんは本日付本紙暮らし面の連載「たおやかな風景」で「私たちが繰り返し訪れたくなる場所が戻ってきた」と地元住民の偽らざる気持ちを代弁する。

 ただ、インバウンドによる消費は、もはや県経済に必要不可欠なことも事実。公園の魅力を損なわない受け入れ策が必要だ。

 節目の年にもたらされた静寂。立ち止まって考える良い機会かもしれない。(法)

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