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国原譜

「奈良の鹿は元気です。飢えても凶暴化も…

 「奈良の鹿は元気です。飢えても凶暴化もしてません」。7日、奈良の鹿愛護会が奈良の鹿のファンに向けたメッセージをSNSに投稿した。

 一部の雑誌やテレビが新型コロナウイルスの影響で中国人観光客が激減し、鹿せんべいをもらえない鹿たちが飢えて攻撃的になっていると報道。以来、鹿を心配する電話が同会などに絶えないという。

 同会によると、野生動物である鹿の主食は草や木で、鹿せんべいは「おやつ」。春や夏に比べて冬は草木が少なくなるものの飢えることはない。勢いよくせんべいをねだる鹿の姿は「いつものこと」だ。

 しかし、1万人を超える県内宿泊施設のキャンセルは「いつものこと」で済まされない。鹿せんべい製造販売業だけでなく、県の観光業の打撃は図り知れない。

 観光業への支援とともに、今回のような風評への対策も必要だ。影響が長引くと鹿は大丈夫でも県の観光が飢えしまう。

 きょう9日から、奈良公園飛火野で冬の風物詩の鹿寄せが始まる。少しでも早くウイルスの災禍が治まり、大勢の観光客が鹿とふれあう姿が戻ることを願いたい。(法)

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