「産んで育ててくれてありがとう」と優勝インタビューに答えた徳勝龍関の言葉に国技館は歓声と拍手が。テレビ観戦のこちらも涙ぐんだ。

　大相撲初場所は、西前頭17枚目の徳勝龍関が14勝1敗の好成績で、初優勝した。千秋楽の結びの一番で、横綱休場の中で最高位の大関貴景勝関を寄り切った。

　中盤以降、快進撃を続けて注目されだした。奈良出身であることも各メディアも伝え、関心が高まってきた。横綱不在の中で、気を吐いた。

　本紙は幕下や十両時代から報道してきた。幕内に定着せず、残念な思いもしたが、今度も返り入幕という、幕尻だったので、何とか勝ち越して幕内にとどまってほしいという思いでいた。

　それが白星を重ね、勝ち越しどころか優勝争いまでした。14日目の1敗同士の対決を制し、単独トップに躍り出ると、県民の期待も一気に燃え上がった。

　千秋楽の大関との組み合わせは、優勝するには仕方のないことと思い、ここまでの健闘に拍手を送った。その大関を前に横綱を思わせるような堂々の雄姿を見せてくれた。感動をありがとう。(治)