新年2週目、県内各業界も本格的に動き始めた。各地新年会では経済団体、企業のトップらが年頭の抱負、本年の取り組みを表明している。

　今年ならではは、やはり東京五輪・パラリンピックへの期待。好調な訪日客のさらなる増加、地域経済活性化が望まれている。

　昨年のラグビーワールドカップ(W杯)での多分野への経済波及を振り返れば当然の思いだ。ただ思いだけでは、好機を逃すことが往々にしてある。

　祭りでは市民と一緒にとの姿勢も大切。先日訪れた天理市役所では、ロビーでのスポーツ関連展示の豊富さに驚いた。

　天理大ラグビー部や昨年の奈良マラソン・フル優勝者、プロ野球入団の大学生ら市関係者を写真、資料で紹介。五輪関連ではホストタウン登録する柔道のエジプト、フランスチームの来訪時の様子を伝える。選手気分になれる表彰台を据えた撮影コーナーもあり、市民目線がうかがえる。

　市民の気持ちが高まれば来訪者へのおもてなしも充実し、好循環の端緒となり得ることはW杯でも証明済み。より大きな地域の実りへ、実践を始める時期が来ている。(智)