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国原譜

令和に改元されて迎えた最初の正月。今年…

 令和に改元されて迎えた最初の正月。今年は待望の東京オリンピックが開かれるほか、県内では記紀・万葉プロジェクトが締めくくりを迎える。

 同催しは1300年前、古事記の完成から日本書紀上奏に至る9年間に合わせ、平成24年から今年まで、さまざまな取り組みを進めてきた。

 文献をもとにしたイベントは一般うけしにくい面もあるが、県が開設するホームページには正史である日本書紀を物語仕立てにして、分かりやすく紹介する工夫も凝らされている。

 たとえば日本書紀の斉明天皇6年に「皇太子初造漏剋(ろうこく)使民知時」とあるだけの部分を「時計のはじまり」として紹介している。

 ここに登場する皇太子は大化の改新で知られる中大兄皇子。漏剋は漏刻と同じで水時計。歴史書がごく簡潔に伝える技術、文化発展の様子を生き生きと楽しく読み聞かせてくれる。

 県のプロジェクトは華やかさでオリンピックに及びそうにないが、新元号の出典となって注目を集めた万葉集も含め、今年はさらに多くの人に「始まりの奈良」を知り感じてもらえる年になればと願う。(松)

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