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国原譜

心理的虐待928件、身体的なもの446…

 心理的虐待928件、身体的なもの446件、保護の怠慢や拒否417件、そして性的虐待34件。昨年度に県が対応した児童虐待の相談件数だ。

 合計は1825件で前年度より20%以上増加して過去最多を記録した。また市町村の対応件数も10%近く伸びて計2643件に達している。

 こうした傾向について県の担当課は、児童虐待に対する関心度が高まり、埋もれていた事案が相談、通報されるようになった結果と前向きに評価。啓発推進に引き続き力を入れる。

 ただ今後も件数が増えるとすれば、対応する県や市町村の体制整備が急務になる。また対処療法だけでなく、予防の充実を図ることも課題。

 そこで注目されるのが住民に身近な市町村の役割。また医療も参加して妊娠から出産、子育てに至るまでの期間を一体的にサポートするための拠点づくり、連携が求められている。

 県が対応したケースで、主な虐待加害者は実母が約3分の2を占めるのが実態。子どもを守るには経済面も含め、まず母親や家庭環境の支援から始めないと。それは少子化対策にもつながるに違いない。(松)

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