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国原譜

8月の終わりに九州北部を襲った豪雨災害…

 8月の終わりに九州北部を襲った豪雨災害。道路の冠水や住宅浸水があった佐賀県大町町は、筆者が小学校4年の冬まで住んでいた北方(きたがた)という町の隣町だった。

 テレビに繰り返し映る、変わり果てた生まれ故郷の風景を固唾(かたず)をのんで見ていた。大町も北方も、昭和44年ごろまで炭鉱で栄えた町だった。

 今はわずかに残った産業遺産から、往時をしのぶぐらいしかできない。静かな町の暮らしが、豪雨によって奪われたことに胸が痛む。

 そんな折、昭和34年9月の伊勢湾台風から60年になるのを前に1日、川上村で防災講演会が開かれたという記事があった。淡路市から阪神大震災の語り部を招き、情報伝達の重要性や減災への取り組みを学んだ。

 伊勢湾台風は県内で死者84人、行方不明者30人という戦後最大級の災害。同村では高原地区で山津波が発生、村での被害は死者51人、行方不明25人に及んだ。

 教訓を生かす取り組みは、最近の世界的な自然災害の増加をみるに、ますます重要性が増している。いかにして命を守るか、常に話し合っておくことが大切だ。(恵)

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