「熱中症には、十分ご注意ください」といったアナウンスが連日のように流されていたこの夏。気が付けば、朝夕はだいぶ涼しくなって、しのぎやすくなった。

　例年ならこの時期、「夏休みも終わりに近づき、たまった宿題と格闘する子どもたちも多いことだろう…」といった話になるのだが、今年は少し様相が違った。

　奈良市や葛城市、北葛城郡の上牧町、広陵町などの小中学校で、26日から2学期が始まったからだ。奈良市では、8月中の始業は初めてという。令和改元でゴールデンウイークが10連休になったりしたため、不足気味の授業時間確保のためらしい。

　教室へのクーラーの導入が進み、暑さ対策も整い、学習環境も向上。運動会など何かと行事の多い2学期を乗り切るためには、必要な措置であろう。

　夏休みの思い出を級友や先生と話し合うのも楽しいだろう。だが一方で、この時期は不登校が増えるシーズンでもあるという。

　季節の変わり目は、心も変わりやすくなるようだ。子どもの、そういった「サイン」を家庭でも学校でも見落とさないように心掛けたいものだ。(恵)