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岩手・大船渡高の佐々木投手は最速163…

 岩手・大船渡高の佐々木投手は最速163キロの球速を誇るプロ注目の投手。しかし、甲子園を懸けた岩手大会決勝で登板せず、同校は大敗した。

 同校の国保監督は「故障を防ぐため」と登板回避の理由を説明。佐々木投手は前日の準決勝まで4試合計29回で435球を投げていた。

 翌日、同校には「なぜ投げさせなかったのか」との多数の苦情があったという。一方で、将来ある球児を守るという観点から国保監督の決断に賛辞の声もあり議論になっている。

 甲子園への夢か、選手の将来か。登板回避の是非は難しい。問題は国保監督が苦渋の決断をせざるを得なかった大会の過密日程にある。

 きょう準決勝を迎える奈良大会でも優勝まで約2週間に5、6試合戦わなければならず、準決勝と決勝は連戦となる。大会の開始を1カ月ほど早めて週末に行ったり、試合会場を増やすなどして、もう少し余裕のある日程を組めないのだろうか。

 今回の佐々木投手の件を「悲運のエース」などと安易な美談で終わらせてはいけない。選手のことを第一に考えた冷静な議論が必要だ(法)

 

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