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客観性が求められる市の選定委員会に市長…

 客観性が求められる市の選定委員会に市長が旧知の人物を同席させる。審査を受ける業者はこの人物が市長に紹介していた。「おかしい」と思うのが普通の感覚だろう。

 宇陀市の市保養センター「美榛苑(みはるえん)」の指定管理者選定を巡る問題は、市議会の調査特別委員会で調査が続いている。17日には市長の証人尋問が行われた。

 この業者は基準点を満たさず選定委で落選したが、高見省次市長が自らの権限で指定管理者に決めた。特別委の調査で市の幹部がこの措置に反対したことが明らかになっている。

 選定委の結論が出た後、市長は委員らを集めて協議したが、結論は変わらなかった。驚いたのは、別室にこの業者の社長を待機させ、委員に面会させようとしたことだ。

 審査時にプレゼンが弱かったからというが、市長がこの業者の選定ありきで動いていたと言われても仕方あるまい。特別委では「おかしいとも思わない」と反論したが、感覚がずれていないか。

 市長がこの業者の関係者と美榛苑を訪れていたことも明らかになった。調査結果を市民はどう判断するだろう。(増)

 

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