このところ全国各地で連日のように起こっている高齢者ドライバーによる交通事故。他府県のことと思っていたら、県内でも先週末の夕方に起きてしまった。

　奈良市内の県道で、88歳の男性が運転する軽乗用車が、信号待ちで停車中の車数台に接触し、計8台の車が絡む多重事故が発生。男性など3人が軽傷を負った。

　大方の事故と同様に「ブレーキとアクセルの踏み間違え」が原因のようだ。「ブレーキがきかない」とパニックになり、さらにブレーキと思い込んでアクセルを踏み続けてしまう、というのがパターンとなっている。

　オートマチックではなく、昔のようにクラッチ式にすればとか、先進安全装備の車への買い替えに補助をとか、いろんな意見が出ているようだが、妙案というまでには至っていない感じだ。

　いずれは免許を返納する時期が、遅かれ早かれ誰にもやってくる。視力の低下、瞬時の判断の遅れ、運動能力の衰えなど、知らないうちに我が身に接近してくる。

　まず大事なのは、運転技術を過信しないこと。速度に注意し、交差点を曲がる際は必ず徐行を。(恵)