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国原譜

第一回人間国宝(重要無形文化財保持者)…

 第一回人間国宝(重要無形文化財保持者)で文化勲章受章者、安堵町出身の陶芸家といえば富本憲吉。近代の工芸史において欠かせないキーパーソンの一人だろう。

 新しい収蔵品や、開館記念展(昭和48年)以来46年ぶりの出展を含む作品約160点を展示する県立美術館の企画展「富本憲吉入門―彼はなぜ日本近代陶芸の巨匠なのか」が、29日から始まる。

 作品には安堵村(当時)の田園や道の風景、テイカカズラなどの植物のデザインが多く用いられていて、ふるさとへの熱い思いが感じられる。

 個人的には「大和川急雨」というモチーフの、夕立に見舞われた風景を描いた作品にひかれる。橋や風になびく竹林や民家の情景が、白磁に紺色で染付されたものは、特に心が落ち着く。

 安堵町による連携展示「憲吉が訪ねたぬくもりのある焼物」も同時開催され、九谷焼や信楽焼との関わりも紹介されるという。

 タイトルに「入門」とあるので、気軽にのぞいて、郷土の偉人の生涯を知ってほしいものだ。9月1日までなので、夏休みの宿題の題材にも使えるのではないか。(恵)

 

 

 

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