会社に行く準備の真っ最中だった。大きな揺れを感じ、慌ててテレビをつけた。午前7時58分ごろ、大阪北部で最大震度6弱の地震が発生。大阪市北区に住む知人にSNSで安否確認を急いだ。ほどなく「まだ自宅のマンションにいて、かなり揺れたが心配ない」と返信があり安堵(あんど)したのを思い出す。

　大阪府内で死者6人、近畿地方を中心に2府5県で負傷者462人を出した大阪府北部地震からきのう18日で、1年となった。ブロック塀が倒壊し、女児が犠牲になった高槻市の小学校では、献花が行われ、黙とうがささげられた。

　この痛ましい事故を教訓に、全国の自治体では、ブロック塀の撤去や点検の費用を補助する動きが広がった。

　だが、国土交通省の調べでは今年4月の時点で、こうした制度を設けている自治体は全体の4割程度にとどまる。

　今後30年以内に80%の確率で南海トラフ地震が発生するといわれている。すなわち一両日中の可能性もあるわけだ。

　このような中、永田町は早くも参院選に向け選挙モード。国民の命を守らずして、何が政治かと言いたい。(黒)