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国原譜

政府は50歳まで一度も結婚したことない…

 政府は50歳まで一度も結婚したことない人の割合を示す「生涯未婚率」の使用を中止した(本紙30日付既報)。今後は「50歳時未婚率」に変更するという。

 未婚・晩婚化や結婚観の多様化で「生涯」の言葉が正確性を欠くと判断したもの。「年齢で区切るのはおかしい」という当事者の声も後押しした。

 筆者も日本の「生涯未婚率」を引き上げてきた一人。たしかに「50歳以降は結婚できない」と言われているようで気分は良くない。

 ただ、振り返ると40代後半から周囲に「結婚しろ」と言われることが少なくなった気がする。「人間50年」と言われ、社会的には一つの区切りなのかもしれない。

 女性の妊娠・出産の可能性が低くなる年齢も踏まえての表現だという。閣僚経験者が「子どもを最低3人くらい産むようにお願いしたい」と公の場で発言するように、社会には旧態依然とした価値感がまん延する。

 国から「結婚は何歳まで」「子どもは何人」と言われる筋合いはない。今回の用語変更が、結婚や家族、ライフスタイルの多様性を認める社会の成熟につながってほしい。(法)

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