特集2024年春の高校野球奈良大会速報

国原譜

米国446万1462台に対して日本1万…

 米国446万1462台に対して日本1万2087台。太平洋戦争開戦前、昭和11年の年間自動車生産台数である。工業生産力の差は歴然としていた。

 渡米経験の豊富だった山本五十六連合艦隊司令長官が、当初は米国との戦争に反対し、開戦を叫ぶ人たちに「デトロイトの自動車工場を見てこい」と言ったといわれる。

 ところが、現在では品質に定評のある日本製自動車が米国に進出。反対に米国製自動車の日本でのシェアは圧倒的に低い。

 トランプ米政権は、日欧からの自動車や部品の輸入により米国の安全保障が脅かされていると発表した。経済問題ならともかく、安保上の脅威とは何とも理解に苦しむ。

 国土が広大な米国では、自動車は生活するために欠かせない必需品だ。米国ファーストが信条のトランプ大統領は、米国が「自動車王国」だった時代の夢を追っているのだろう。

 日欧との交渉次第では車の輸入台数を制限する措置も検討、追加関税も辞さない姿勢だ。しかし、米国の最大の長所は「自由」ではなかったか。あくまでフェアに勝負するのが開拓者精神では。(栄)

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