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国原譜

都道府県や市町村などの首長と議会の議員…

 都道府県や市町村などの首長と議会の議員が別個に公選される「二元代表制」の課題を象徴する出来事が、宇陀市で展開されている。大いに注目を。

 高見省次市長が市保養センター「美榛苑(みはるえん)」の指定管理者を専決処分で指定した問題。本紙の報道などで知る限り、この専決処分には疑問が残る。

 なかなか指定管理者が決まらず、再公募に応じた事業者は審査で選定基準点に達しなかった。それでも“独断”で指定(専決処分)するのは強引に過ぎる。

 必要と思われる内部情報の公開が不十分とする市議会側の反発は当然だ。情報公開を掲げて就任した高見市長だけに、市長の姿勢は残念と言わざるを得ない。

 また二元代表制は首長と議会の思考法が異なり、不毛な対立に至る場合があるという識者の指摘もある。今回の市長と市議会の対立が不毛なものとならないよう、議員側にも理のある対応を願う。

 以前に鹿児島県阿久根市で、専決処分を乱発して「議会は障害」と敵視した市長がいた。市を二分する対立となり、結局リコールされた。さあ、宇陀市民の出番ですよ。(北)

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