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国原譜

一昨日の午後、知り合いの読者の高齢女性…

 一昨日の午後、知り合いの読者の高齢女性から電話があった。丸山穂高・衆院議員が北方領土返還について「戦争をしないとどうしようもなくないか」などと発言したテレビのニュース番組を見て、たまらなくなってかけてきたという。

 この方は小学生の時、別々の都市で2度も空襲を受け、ズック靴がとけて裸足同然で逃げ惑った体験の持ち主だった。丸山議員の問題発言を聞いて、死と隣り合わせの戦争体験を思い出し、涙があふれてきたという。

 多くの戦没者の犠牲の上で、非戦の誓いを立てて、焼け跡から地道に今日の平和国家を築きあげてきた戦争体験者たち。今回の暴言は、平和を願うそうした日本人の戦後の歴史をも否定するものだ。

 謝罪会見も、どこか酒のせいにしていて見苦しかった。「禁酒の誓い」も選挙が終われば、みそぎが済んだという理屈らしい。

 問題発言の謝罪・撤回は、議員の特権などではない。平和的解決を願う国民の思いを踏みにじり、国益を損ねる暴言を吐く者は国会議員に値しない。

 潔く辞職して、戦後の歴史を一から学び直すべきだ。(恵)

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