このところ、全国各地で大きな交通事故が起きている。それも歩行者が巻き添えで命を落としたり、けがをしたりする事故が多発している。

　8日午前に滋賀県大津市で起きた保育園児らが巻き込まれた事故は、園児2人が亡くなり、14人が重軽傷を負うという悲惨な被害状況となった。関係者の無念さは、いかばかりか。

　好天で見通しもよい場所で起きた事故。直進車は、右折車が止まると思い、右折車は前方不注意だった。

　右折の話でいえば以前、教習所の講習で「サンキュー事故」が奈良でも多いということを聞いた。直進車が、対向車線の右折待ちの車に道を譲る。右折車が曲がると、直進車の陰から出てきたバイクや自転車などとぶつかる―といったケースのことだ。

　道をあけてもらった感謝の気持ちが先走り、早く曲がろうとして左右の確認がおろそかになり、事故を招く。「右折時は徐行」と常に思うことが大事だ。

　きょうから「春の交通安全運動」が始まる。重点課題の最初は「子供と高齢者の安全な通行の確保…」だ。ドライバーは細心の注意を払いたい。(恵)