募集「悩み」や質問募集 僧侶3人がお答えします

国原譜

春先から被害が相次いだ京都市のサル騒動…

 春先から被害が相次いだ京都市のサル騒動。まだ捕獲の報は聞かないが、人とサルの攻防が激化しないうちに早く終息してくれればと期待する。

 それにしても知恩院や伏見稲荷大社など、市街地に接する一帯で、観光客らが野生のサルに襲われ、かまれる事故が続くとは思ってもいなかった。

 ただ奈良市ならどうだろう。京都市の東山麓と同様、ビルや商店街が迫る奈良公園に群れ遊ぶシカ。彼らもまた野生動物。エサの与え方などに問題があって来県者とのトラブルが増えている。

 草食で優しい性格。何もしないのに一方的に襲われることはないだろうが、これから初夏に掛けては子ジカ誕生の季節。慎重な対応も求められる。

 長い歴史の中で培われてきた春日の神鹿と奈良町の人々との関係。それを可能にしたのはサルとは違うシカが持つ特性のおかげなのだろうし、同時に人の側の努力に負うところも見逃せない。

 出産間近の母ジカを保護する鹿園では昨年、5月2日に子ジカ第1号が誕生。今年も連休中に朗報が届くか。京都のサル騒動を尻目に奈良では、令和1号の子ジカを待つ。(松)

 

特集記事

人気記事

  • 奈良の逸品 47CLUBに参加している奈良の商店や商品をご紹介
  • 奈良遺産70 奈良新聞創刊70周年プロジェクト
  • 出版情報 出版物のご購入はこちらから
  • 特選ホームページガイド