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国原譜

新しい元号が「令和」に決まった。出典は…

 新しい元号が「令和」に決まった。出典は現存最古の歌集で、県とゆかりが深い「万葉集」。「万葉のふるさと」に住む一人として誇らしい気分だ。

 元号(年号)の起源は、中国・漢の武帝時代にさかのぼる。日本では645年の「大化の改新」で有名な「大化」が始まりとなる。

 元号が天皇の「一世一元」となる明治より前には度々、改元が行われた。その理由は天皇即位や災害の発生などさまざまだった。

 奈良時代には、慶事の前兆「祥瑞(しょうずい)」をきっかけとした改元が多かった。東大寺の大仏が鋳造中だった749年には、東北から黄金が産出したことを喜び、「天平感宝」と改元された。

 中国の古典ではなく、国書(日本古典)から元号を採用したのは確認できる限り初めて。日本の独自性を強調する狙いか。

 ただ、万葉集が編さんされた奈良時代は積極的に中国や朝鮮半島の文化を取り入れた時代。典拠となった梅の花の歌32首の序文はその窓口となった大宰府が舞台だ。「令和」が諸外国の人々と心を交し合えるような時代になることを願いたい。(法)

 

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