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国原譜

共同通信社の「平成の時代」アンケートで…

 共同通信社の「平成の時代」アンケートで、印象に残った言葉の30番目に入ったのが「ブッチホン」。平成10年に首相となった小渕恵三氏は、著名人に直接電話をかけることで知られた。

 同じ年、台風7号が直撃した県内では、文化財の被害が相次ぎ、国宝の室生寺五重塔は倒木で各層の軒がなぎ倒された。

 境内の片付けに追われる同寺に「小渕ですが」と電話が入ったのは被害から間もなくのこと。電話を受けた執事長はすぐには首相と気付かなかったが、国が責任を持って対応すると約する内容だったという。

 その小渕氏が官房長官時代に新元号発表の色紙を掲げた平成も、間もなく終わろうとしている。今回のアンケートでは、回答者の約7割が「良い時代」と評価していた。

 天皇、皇后両陛下はきのう、神武天皇陵に参拝して来月30日の退位を報告された。在位中の来県は今回が最後となる。

 沿道や駅などでは2万人を超える人が出迎えた。人々の胸にあったのは、国民に寄り添い続けた両陛下への感謝だろう。笑顔で手を振られるお姿は、県民の心に深く刻まれたに違いない。(増)

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