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衣服にガスこんろなどの火が移ることを「…

 衣服にガスこんろなどの火が移ることを「着衣着火」というのだと、15日の本紙暮らし面で知った。不慮の事故だが、消防庁の統計では、平成28年に着衣着火で亡くなった人は81人に上る。

 その約7割は高齢者だ。火が移ったことに気付くのが遅れたり、消火に手間取るのは高齢ゆえと理解できるが、火の色も原因の一つという。

 年を取ると、青い色が見分けづらくなり、ガスこんろの炎に気付かないことがある。炎が小さく見えるのも危険だ。

 コンロの奥に物を置かない、袖の広がっている服で調理に立たない、などの対策が考えられる。事故例では、首に巻いていたスカーフが垂れ下がって火が付いたケースもあった。

 着衣着火で恐ろしいのは、火を消さない限り、確実にやけどを負うことだろう。避難すれば無事というわけにはいかない。やけどの程度によっては命にかかわる。

 火元はガスこんろがトップだが、仏壇の火やストーブも要注意。寒さが一段と厳しくなるこれからの季節、何気なく過ごす居間や台所で、着衣着火という事故が起きていることを心に留めておきたい。(増)

 

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