昨年末に母が自宅で倒れた。目まいと吐き気で動けなくなったという。仕事中に携帯電話で呼び出され、自宅に駆けつけ救急車で母を病院に搬送してもらった。

　119番するにも時間がかかるほど気が動転していたが、救急隊3人の冷静的確な仕事に助けられ、幸いにして重症ではなく3日の入院ですんだ。救急隊員に感謝したい。

　緊急入院なので、着替えなどの用意がない。入院の手続きもしなければならない。もし、母が独り暮らしだったら、どうなっていただろうか。倒れた時に救急車も呼べなかったら。

　超高齢化時代で独り暮らしのお年寄りは増加する一方だ。近所づきあいも活発ではなくなってきている。社会全体で高齢者を支えなければならないだろう。

　生駒市は「高齢者見守り協力事業者登録制度」を始めた。新聞販売店や配食業者など市内の家庭を訪問する機会の多い登録事業者が、配達物が長期間、放置されているなどの異変を感じた場合、市などに連絡する。

　同様の「高齢者見守り活動」は県内に広がってきているが、一層の普及を推進してほしい。(栄)