注目記事山下県政 世論調査の全結果掲載

国原譜

来年の改元が決まり、最近「平成最後の」…

 来年の改元が決まり、最近「平成最後の」とのフレーズをよく耳にする。平成期を振り返る場面もさらに増えるのだろう。

病気では、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)の感染で引き起こされるエイズ(後天性免疫不全症候群)が語られ続けた。平成半ばごろまでは死の病だった。

 一方でまん延防止と、患者への差別、偏見をなくす正しい知識を普及する動きは国内でも盛んだった。陽性か否かの検査を受けたり、啓発イベントに参加した人も多かったろう。

 12月1日は世界保健機関の定めた世界エイズデーだった。国内でも同日を中心に多様な動きがあったはずだが、以前ほど見聞きしないのは危機が去ったからか。

 国立感染症研究所によれば、国内のHIV感染者やエイズ患者の新規報告数は近年横ばい。だが、エイズ発症で初めてHIV感染が分かる割合が高く、感染者が報告より多く、適切な治療で発症を抑える時期を逃していることが懸念されている。

 エイズは平成だけの病でなく、県内でもまた同じ。地方紙の一員としても、なお声高に語り続ける必要があることを心に期したい。(智)

 

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