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国原譜

昭和の秋の風物詩が復活する。県は27日…

 昭和の秋の風物詩が復活する。県は27日から「天平菊絵巻―文化・芸術の伝来」を奈良市内3会場で開催。約3万輪の菊の花で飾り、春日野会場では懐かしい菊人形が登場する。

 平成16年に閉園した近鉄あやめ池遊園地で、昭和29年から62年まで秋に開かれていた菊人形展。菊の花や葉を人形の衣装に細工して数多く展示してあった。

 「華やかできれい」と祖父母は喜んで毎年訪れていたが、連れられた幼い筆者はどうもなじめなかった。人形の顔が何となく不気味で、早く展示場から逃げ出したかった。

 映画「犬神家の一族」で、菊人形が連続殺人事件に絡む有名なシーンがある。同作品を見て「やはり菊人形は怖いものなのだ」。わが意を得たりとうなずいた。

 もっとも、昭和の時期は祖父母のような菊人形賛美派が多数だったのだろう。今回の復活劇は荒井正吾知事の原案によるのだそうだ。

 遣唐使船で中国に渡った安倍仲麻呂、吉備真備、僧侶の玄昉(げんぼう)の人形が菊に飾られた姿で登場するのだが、平成世代や外国人観光客らに「昭和の美」がどう評価されるのだろうか。(栄)

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