体育の日には実に多くのスポーツする人を見かけた。それぞれに楽しんでいる姿が好もしい。

　スポーツ庁は10月を、初の「FUN+WALK月間」に設定している。「FUN+WALK」プロジェクトは、歩くことを楽しみ健康増進につなげてもらう官民連携の取り組みで、今年本格スタートした。

　主対象はビジネス層。1日の歩数の普段の1千歩増や、1日8千歩を目標として示し、歩きやすい靴、服装の提案も行っている。

　同月間では、歩数に応じて協賛店のサービスがあるなどの仕掛けもする。だが官の力みが見え隠れするからか、いささか盛り上がりに欠け、名称の広がりすら鈍い。

　もっとも考え方には納得できる。同庁の平成29年度体力・運動能力調査で30代後半の体力低下傾向が判明するなど、働き盛り世代のスポーツ環境整備が課題だからだ。歩くことは気軽にできる上、心身両面で健康効果が期待できるとされる。

　県にもウオーキングの情報窓口ウェブサイト「歩く・なら」がある。人生100年時代を思い、これらを利用しつつ笑顔を絶やさず歩き続けるのも悪くない。(智)