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国原譜

平成最後の「8月15日」が過ぎた。 「…

 平成最後の「8月15日」が過ぎた。 「戦争の記憶」への個々人の関わり方によってまた世代によって、受け止め方は大きく異なったことだろう。

 ご自身最後の全国戦没者追悼式で天皇陛下は「戦後の長きにわたる平和な歳月に思いを致しつつ」との一節を加えて、戦争犠牲者を悼まれた。反戦への熱い思いが込められていた。

 同じ夜、NHKスペシャルで「ノモンハン 責任なき戦い」という番組が放映された。79年前、モンゴル東部の大草原で、日ソ両軍が激戦を展開したノモンハン事件の裏側を追っていた。

 ソ連軍の記録映像、陸軍幹部の肉声テープなどで事件の経緯を丹念に“再現”。ソ連の大量の近代兵器に、古い装備で戦うことを余儀なくされた日本兵たち。死傷者は2万人に及んだ。大草原に放置されたままの遺骨に言葉を失った。

 敵の戦力を伝えた情報を無視し、無謀な作戦を展開しながら、軍の上層部は、ほぼ誰も責任をとらなかったという。テープには「記憶にございません」もあった。

 不祥事があっても誰も責任をとらない構図は、我が国で、今もなお続いている。(恵)

 

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