特集2024年春の高校野球奈良大会速報

国原譜

戦没者の慰霊と世界平和を祈る火の祭典と…

 戦没者の慰霊と世界平和を祈る火の祭典として知られる奈良市高円山の大文字送り火が、行く夏を惜しむかのように、くっきりと浮かび上がった。

 市民や観光客が、奈良公園や平城宮跡、国道沿いなど、それぞれが場所どりをして、「大」の字の炎が描かれるのを見つめた。外国人の姿も多く見られた。

 歴史の街・奈良としては、昭和35年に始められた比較的新しい行事だが、50数年の歳月を刻んだ。何事も最初があり、それが継続されるかどうかなのだと思う。

 東大寺のお水取りは1250年以上も続く行事であるが、1000年後には2250年となり、大文字送り火も1050年という伝統行事になっていると思えばうれしくなる。

 高校野球も100回の記念大会が行われている。県代表の奈良大付は、強豪校・日大三高と対戦し、追い上げたものの涙をのんだ。夏の大会初出場で甲子園初勝利を残してくれた。

 球児たちは胸を張って帰ってきてほしい。私学2強の壁を打ち破っての甲子園だった。平成フタケタ生まれの君たちは、野球ができる平和の尊さを知ってほしいと思う。(治)

 

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