国原譜
本紙「みんなの広場」(読者投稿)の欄を…
本紙「みんなの広場」(読者投稿)の欄を担当している。常連投稿者から苦言の手紙をいただいた。ある投稿者の寄稿についてである。
某全国紙に掲載されていた専門家の文章の趣旨と酷似していると指摘してある。同じ専門用語も使われていて、盗作に近いのではないかとの意見であった。
先日、芥川賞候補にあがっていた女流作家の小説が、他の本からの無断引用が多く大きな問題になった。ただ、盗作か否かを断定するには困難な面がある。
平成28年サミットの主会場が三重県の志摩観光ホテルと前年6月に発表された際、同ホテルを舞台にした山崎豊子の小説「華麗なる一族」の冒頭を筆者は当時のコラムで引用した。
ところが、ある全国紙のコラムでまったく同じ個所の引用をしてあった。世の中には思考回路の似た人がいるものだと感じた半面、盗作と思われはしないかと冷汗ものだった。
故意というのではなく、かつて読んだ文章を覚えていたのを自分のオリジナルと間違ってしまう例もあるだろう。情報過剰の時代だ。自分自身の良心の声に従うしかあるまい。(栄)
某全国紙に掲載されていた専門家の文章の趣旨と酷似していると指摘してある。同じ専門用語も使われていて、盗作に近いのではないかとの意見であった。
先日、芥川賞候補にあがっていた女流作家の小説が、他の本からの無断引用が多く大きな問題になった。ただ、盗作か否かを断定するには困難な面がある。
平成28年サミットの主会場が三重県の志摩観光ホテルと前年6月に発表された際、同ホテルを舞台にした山崎豊子の小説「華麗なる一族」の冒頭を筆者は当時のコラムで引用した。
ところが、ある全国紙のコラムでまったく同じ個所の引用をしてあった。世の中には思考回路の似た人がいるものだと感じた半面、盗作と思われはしないかと冷汗ものだった。
故意というのではなく、かつて読んだ文章を覚えていたのを自分のオリジナルと間違ってしまう例もあるだろう。情報過剰の時代だ。自分自身の良心の声に従うしかあるまい。(栄)