国原譜
国の文化審議会答申で、三重県津市の専修…
国の文化審議会答申で、三重県津市の専修寺御影堂が新規の国宝に選ばれた。少し意外な気もするが、指定されれば同県で初の国宝建物となる。
隣接する県ながら奈良県とは随分違うものだ。今回の答申を受けて建造物の国宝は計225件となる予定。このうち奈良には64件があり全国最多。
ただ数が過ぎて個々の紹介が不十分なうらみも。例えば長野県では松本城について見聞きする際、必ず国宝の2字が冠せられるが、県内では国宝建物がどれか分かりにくい場合も少なくない。
もちろん国宝ばかりに目が行くより、幅広く県内の文化財を見てほしいという意見もあるだろうが、同時に国宝が特別であることも再確認したい。
また国宝や世界遺産を“当たり前”と感じられる豊かな歴史風土は、一方で大仏商法に陥りやすい半面、県民も気付かない所にまだ新たな魅力が埋もれていたりする。それが奈良のすごさだ。
きのうは奈良新聞社が創刊70周年で企画した「奈良遺産70」が表彰される機会を得た。こちらは今に息づく新名物。国宝に負けず劣らず地域活性化に活用できればと願う。(松)
隣接する県ながら奈良県とは随分違うものだ。今回の答申を受けて建造物の国宝は計225件となる予定。このうち奈良には64件があり全国最多。
ただ数が過ぎて個々の紹介が不十分なうらみも。例えば長野県では松本城について見聞きする際、必ず国宝の2字が冠せられるが、県内では国宝建物がどれか分かりにくい場合も少なくない。
もちろん国宝ばかりに目が行くより、幅広く県内の文化財を見てほしいという意見もあるだろうが、同時に国宝が特別であることも再確認したい。
また国宝や世界遺産を“当たり前”と感じられる豊かな歴史風土は、一方で大仏商法に陥りやすい半面、県民も気付かない所にまだ新たな魅力が埋もれていたりする。それが奈良のすごさだ。
きのうは奈良新聞社が創刊70周年で企画した「奈良遺産70」が表彰される機会を得た。こちらは今に息づく新名物。国宝に負けず劣らず地域活性化に活用できればと願う。(松)