注目記事奈良県内の自治体異動名簿掲載

国原譜

「16万4621人、平均年齢81・41…

 「16万4621人、平均年齢81・41歳」―何の数字か、ご存じだろうか。被爆者健康手帳の所持者(3月末時点)の数である。

 広島、長崎で原爆に遭った被爆者は、その後、就職、転勤、結婚などいろいろな事情から、全47都道府県で暮らしている。広島、長崎以外で最も多いのは福岡県の6395人。次いで東京都の5487人、大阪府の5382人と続く。奈良は585人という。

 戦後70年を超えてもなお、差別や偏見を恐れて、被爆者であることを公表している人は少ないという。家族にさえ語らぬまま鬼籍に入ってしまった人も多いようだ。

 毎年、新聞やテレビ・ラジオでは、8月の初めからお盆の頃までは、原爆や太平洋戦争などに関する報道が続く。しかし、ニュースの情報源が携帯端末だけ、という生活なら、好きな情報のみを仕入れるだけになり、戦争の話題は避けられる傾向になるのではと危惧している。

 だからこそ、いろいろな機会をとらまえて、原爆や戦争の悲劇を伝えていく取り組みが、ますます重要になる。

 きょう広島は被爆から72年の「原爆の日」を迎える。(恵)

 

 

特集記事

人気記事

  • 奈良の逸品 47CLUBに参加している奈良の商店や商品をご紹介
  • 奈良遺産70 奈良新聞創刊70周年プロジェクト
  • 出版情報 出版物のご購入はこちらから
  • 特選ホームページガイド