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国原譜

防衛省の日報を巡る問題で、特別防衛観察…

 防衛省の日報を巡る問題で、特別防衛観察の結果が公表された。組織的な隠蔽(いんぺい)が明らかにされ、混乱の責任を取り稲田防衛大臣が辞任した。

 そんなときに北朝鮮が、射程1万キロとされる大陸間弾道ミサイルを発射した。岸田外相が防衛相を兼務したが、国の安全を脅かされる事態に肝を冷やした。

 安倍内閣の支持率も急落し、不安定な国内情勢に憂いている人も多いだろう。相次ぐ不祥事で、自民党のおごり体質に、国民も嫌気をさしてきた。

 麻生政権の末期もおごる自民党だった。当時の民主党が政権交代を叫び、自民党は惨敗して下野した。8年前のことだ。国民と遊離したことを、反省したのではなかったか。

 あの時は、民主党に託せばという国民の思いがあった。今はどうか。野党第1党の民進党が、蓮舫代表が辞任するなど、受け皿となっていない。国民の両党への不満がどう爆発するか。

 今こそリーダーの資質が問われている。「天網恢恢(かいかい)疎にして漏らさず」(老子)。組織の長やそれなりの立場にいる人は、おごることなかれだ。(治)

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