国原譜

「流れ者には女はいらねえよ」。漫才のギャグで何回も耳にした言葉だが、原典は日活映画「東京流れ者」(昭和41年)の渡哲也ふんする不死鳥の哲の名セリフだ。

 監督の鈴木清順は今年2月に死去。独特の映像は清順美学として世界的に知られ、近頃封切られた米国映画「ラ・ラ・ランド」にも「東京流れ者」に似たシーンがある。

 大阪のシネ・ヌーヴォで鈴木監督の追悼特集があり、「東京流れ者」などを観賞した。当時の日活作品ならではの荒唐無稽なストーリーに、意表をつく斬新な映像が散りばめられている。

 「訳の分からない映画ばかり作る」と鈴木監督は日活をクビになり、その10年後に名作「チゴイネルワイゼン」が誕生したのはよく知られている。

 今見ると、会社の制約の中で精いっぱい、創意工夫した作品群には捨てがたい味がある。土俵があるから相撲は面白い、リングがあるからボクシングは見ごたえがある。

 県内には名画や芸術性の高い作品を専門に上映する映画館がない。「奈良には名画館はいるんだよ」。哲にそんなセリフを吐いてもらいたい。(栄)

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