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国原譜

奈良県地図の南端に位置する、吉野郡十津…

 奈良県地図の南端に位置する、吉野郡十津川村の玉置神社は古代から神々しい聖地として、人々からあがめられてきた。標高1千メートルの玉置山ふもとに鎮座する。

 周辺は9年前に世界遺産に登録された「紀伊山地の霊場と参詣道」が縦断する。神秘に満ちたこの玉置神社をモデルにしたと言われる、幻想小説「RDG レッドデータガール」が近く、テレビアニメ化され放送される予定だ。

 幻想小説では、主人公の鈴原泉水子が「玉倉神社」で祖父の宮司と中学校まで、学校と神社の往復だけで育ち、「玉倉山」の山頂で人知れず舞う生活。やがて東京の高校に進学し、特別な存在になっていく。

 平安時代の歌人、和泉式部が1010年に同神社を参詣。その時詠んだ歌に「玉置の名に 立つものは 秋の月に磨ける光 なりけり」が残る。

 和泉式部もきっと、玉置神社から見える月を、幻想の世界に引き寄せられるように感じたに違いない。

 昨年11月に正式就任した前奈良テレビ社長の弓場季彦宮司は発刊した神社広報紙「神代之風」の中で、十津川村の復興と観光活性化への思いを託している。(寺)

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