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吉野の酒造会社、新型コロナ助成金を不正受給

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休業日に従業員出勤

 

 奈良県吉野町上市の酒造会社「北岡本店」(北岡篤社長)は15日、コロナ禍での雇用維持を目的に、国が企業の休業手当の一部を補てんする雇用調整助成金を不正に受給していたと発表した。同社は不正受給分を含め、2020年4月から22年5月までに受け取った助成金全額の約1億3823万円を奈良労働局に返還した。

 

 同社によると、昨秋に奈良労働局から指摘を受け、外部弁護士に委託して調査をしたところ、従業員37人のうち10人が休業日にタイムカードを押さずに出勤するなどしていた。コロナ禍で酒の受注は減る一方、管理職などは業務量が変わらなかったため、自主的に休業日に出勤していた。会社による指示は認められなかったと言う。

 

 北岡社長は「雇用調整助成金は国民の皆様の血税から支払われたものであり、国民の皆さまに対しては大変、申し訳なく思っている。今後は法令を順守し、再出発していく所存」とコメントしている。

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