北米からのバイヤーら奈良で包丁研ぎ体験
北米のキッチンストア(キッチン用品の販売店)でつくるバイヤーズグループ「J―CAN」は21日から3日間、奈良県内と大阪で北米のキッチンバイヤーが日本の伝統を知るツアー「JAPAN tour」を開催した。最終日の23日には、アメリカとカナダからの参加者12人が、奈良市雑司町の菊一文珠四郎包永本店で、包丁研ぎを体験した。
同ツアーの開催は10年ぶり。今回のツアーでは、参加者が日本の伝統産業である包丁作りに挑戦した。21、22日には、大阪・堺の包丁職人のもとで鍛冶や刃付けなどを体験。23日に菊一文珠四郎包永本店で行われた包丁研ぎ体験では、参加者は職人から研ぎ石の上での包丁の動かし方などを学び、実践。真剣な表情で取り組んでいた。
その後、JETRO(日本貿易振興機構)奈良の協力のもと、バイヤー交流会を実施。参加者が包丁作りを振り返るとともに、北米市場での日本商品の可能性などについて意見交換した。
菊一文珠四郎包永本店の担当者は「伝統の職人技を学び実際に体験することで、日本の包丁への理解を深め、北米での販売につなげてほしい」と話していた。