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安倍氏銃撃現場 歩道拡幅、4月1日から供用 - 花壇など整備完了

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安倍元首相の銃撃事件現場のそばに整備された花壇=30日、奈良市西大寺東町2の近鉄大和西大寺駅北口前

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 安倍晋三元首相の銃撃事件現場となった近鉄大和西大寺駅北口広場の整備に合わせ、奈良市が進めてきた市道西大寺一条線の整備はあす4月1日、供用開始を予定する。工事もいよいよ大詰めだが、安倍氏が凶弾に倒れた現場付近に設置される花壇などの整備は完了したものの、歩道のブロックは未設置の部分も残る。県道奈良谷田線の舗装と白線引きも30日の夜を徹して行われるなど、現場はさながら突貫工事の様相だ。駅前広場整備と同様、都市計画事業である西大寺一条線整備の事業認可期限は本年度末。30日の会見で仲川元庸市長も「なんとか年度内に完成できると聞いている」と述べた。

 

 市は年度末に終える近鉄大和西大寺駅北口駅前広場整備に合わせ、現場保存の在り方の検討も加えながら西大寺一条線の整備に着手。広場整備の請負業者と工事費約4800万円の随意契約を結び、一体的な完成を目指す。

 

 仲川市長はあらためて事件を振り返り、「私も事件発生時、同じ場所に居合わせ、まさか平和な日本、銃器様のものを用いてこんなオープンな場所で事件が起きるとは予想できなかった」と振り返り、「まだ受け止めきれない感覚がある。在任期間の長い首相だった人であり、衝撃的な出来事だった」と述べた。

 

 市道整備では特に西側の歩道部分が11.5メートルに拡幅された中で、元首相が倒れこんだ現場付近は最大16メートル程度せり出す形で整備。2車線の車道(幅10メートル)を挟んで東西の歩道に1カ所ずつ花壇が整備され、ネモフィラ、マリーゴールド、テルスターなどが植えられている。市民にとっては憩いの、元首相をしのぶ人には心を落ち着かせる場所として期待され、多面的な意味を持つ花壇を整備するとし、市は慰霊碑などの構造物の設置は見送った。事件現場は道路の外側線の部分で、車道を走る車のタイヤが直接当たらない工夫も施した。

 

 ただ、今年1月の随意契約による工事発注に関しては、年度末までに工事完了できるのか市議会でも疑問の声が出ていた。3月定例会でも山本憲宥氏(自民党・結の会)が「コンクリートの養生期間など考え合わせると、突貫工事によって強度不足などにならないよう、市は工事管理を」と注文を付けている。市によると30日は夜間工事を経て、31日午後には工事の竣工検査が行われる予定という。

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