春の古寺、光と競演 奈良県明日香村の川原寺跡
飛鳥時代に建立され日本で初めて写経が行われたとされる奈良県明日香村川原の川原寺跡、弘福寺(ぐふくじ)で、明かりと映像で境内を彩る「川原寺 幻桜の夜2023」が開かれている。4月2日まで。
桜の時期に合わせた4年目のイベント。今年は川原寺ゆかりの弘法大師空海が生誕1250年を迎えるのを記念し、竹灯籠を使ったインスタレーションを展示した。
写経場では桜の映像を映した和傘や花模様を掘り込んだ竹灯籠を設置。本堂外壁にはプロジェクションマッピングを投影し、飛鳥時代当時、川原寺中金堂内の壁面を埋め尽くしたと考えられている三尊塼仏(せんぶつ)を再現した。庫裏の外壁も桜の映像を映写。中金堂跡の「めのうの礎石」はライトアップしている。空間演出家の小川定利さんがすべてを手掛けた。
扇谷明英住職は「明かりと映像を見て、寺の歴史を知っていただければ」と話す。午後6時半から同9時開催。入場料は大人500円、小人200円(乳幼児無料)。雨天決行、荒天中止。
問い合わせは弘福寺、電話0744(54)2043。