歴史文化
冬の夜空、大輪の花火 古都・奈良の伝統「若草山焼き」
奈良市内で積雪2センチを観測した28日、奈良市の奈良公園・若草山一帯で古都奈良の冬を彩る「若草山焼き行事」(同実行委員会主催)が行われた。雪の影響などで全山が火に包まれることはなかったが、今年は3年ぶりに通常開催され、若草山麓では奉納演奏や鹿せんべいとばし大会が再開。山焼きの前の花火も例年通りの規模で打ち上げられた。
1900(明治33)年に始まった伝統行事。現在では、春日大社と興福寺、東大寺の神仏が習合し、先人の鎮魂と慰霊、奈良の防火と世界の人々の平安を祈る行事として行われている。コロナ禍により2020年は規模を縮小、21年は初めて観覧を事前登録制にして行われていた。