奈良の橿原神宮、大絵馬入れ替え 駆け出すウサギ、明るい年を願い
今年も師走を迎えた。奈良県橿原市久米町の橿原神宮(久保田昌孝宮司)では30日、外拝殿の大絵馬が来年の干支(えと)「卯(う)」にちなんだウサギに入れ替わった。来年11月末まで1年間、参拝者を出迎える。
大絵馬の奉納は1960(昭和35)年に天皇陛下の生誕を祝って制作されて以来、今年で64回目。
高さ4.5メートル、幅5.4メートルで、畳にすると14枚分に相当する大きさ。原画は同市在住の日本画家、藤本静宏さん(67)が手がけた。藤本さんの作品は12作目となり、今回で全ての干支が描かれた。
絵馬には太陽を背に力強く駆け出すウサギの姿が描かれており、「長引くコロナ禍を来年こそは吹き飛ばし、明るい年を迎えられるように」という願いが込められている。
藤本さんは「躍動感ある兎の姿を表現するために、宇陀市のうだ・アニマルパークに訪れるなど、研究を重ねた。力強い作品になったと思う」と話した。
同神宮では新年の3が日で約100万人の参拝者を見込んでいる。