奈良・春日大社で「装束賜式」
3年ぶりに例年通りの規模で行われる古都の冬の風物詩「春日若宮おん祭」を前に、「お渡り式」(12月17日)に参加する稚児や神子(みこ)に衣装を授与する「装束賜式(しょうぞくたばりしき)」が26日、奈良市春日野町の春日大社で行われた。
かつて興福寺の田楽頭役の学問僧が、御旅所祭の前日、田楽の楽頭に装束を授与したことにちなむ儀式。小学生から社会人までの19人が、同大社の花山院弘匡宮司から参勤辞令と装束を手渡された。
「頭屋児」の2人は地面に触れないよう従者が肩車
参勤者は装束をまとい、境内の若宮神社に参拝。お渡り式で重要な役割を担う「頭屋児(とうやのちご)」の2人は、不浄とされる地面に触れないよう、従者に肩車されて進み、全員で神職のおはらいを受けた。
頭屋児役の奈良市立椿井小学校4年、農澤大地君(9)は「緊張したけど、かっこいい装束を着られてうれしかった。本番も頑張りたい」と話した。