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大規模修理前の興福寺五重塔、初層を特別公開 10月16日まで内陣仏など間近に

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特別公開されている五重塔の初層内陣=21日、奈良市登大路町の興福寺

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 古都奈良の風景を象徴する奈良市登大路町の興福寺五重塔(国宝)で、約120年ぶりの大規模修理を前に内部の特別公開が行われている。10月16日まで。公開終了後、素屋根が設置され屋根瓦の替え工事などを開始。修理期間は2030年3月までの予定で、修理前に初層内陣を拝観できる貴重な機会となる。

 

 五重塔は730(天平2)年、同寺の創建者である藤原不比等の娘、光明皇后の発願で建立。5回の焼失と再建を繰り返し、現在の塔は室町時代に建てられた。五階建てに見える塔は、初層(1階)以外は吹き抜けになっていて、塔総高は50.1メートル。

 

 今回は普段閉じられている初層を開扉。心柱を中心に東方の薬師如来像、南方の釈迦如来像、西方の阿弥陀如来像、北方の弥勒如来像が安置され、脇侍を合わせて計12体の仏像を拝観できる。また、須弥壇(しゅみだん)の下から心礎上に立つ心柱を見ることもできる。

 

 拝観に訪れた同市の加藤二三男さん(69)は、「心柱が想像より大きくて驚いた。どこの木を使用しているのか興味が出ました」と話していた。

 

 特別公開は午前9時~午後5時。会期中無休。拝観料(護符付き)は大人・大学生千円、中高生600円、小学生400円。公開にあわせて五重塔の特別御朱印(300円)、切り絵特別御朱印(千円)を参拝者限定で授与する。問い合わせは、同寺、電話0742(22)7755。

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