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飛鳥・藤原を世界遺産に「価値の見せ方」重要 議連など現地視察

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牽牛子塚古墳の墳丘を視察する自民党議連の細田博之会長(右手前)ら=20日、明日香村越

 「飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群」の世界遺産登録を目指す、自民党の「飛鳥古京を守る議員連盟」と公明党の「明日香村の保存・整備PT(プロジェクトチーム)」が20日、奈良県橿原市と明日香村を訪れ、藤原宮跡や牽牛子塚(けんごしづか)古墳などを視察した。

 

 議連の会長を務める細田博之・衆院議長や、PT座長の北側一雄・公明党副代表ら約10人が参加した。

 

 一行は藤原宮跡や飛鳥宮跡、飛鳥京跡苑池などを訪れた後、キトラ古墳壁画体験館「四神の館」や、高松塚古墳壁画修理作業室を見て回った。牽牛子塚古墳では、復元された天皇陵特有の八角墳を見学したほか、隣接する越塚御門古墳の石室を再現したプロジェクションマッピングを体験した。

 

 その後、明日香村中央公民館で、県、橿原市、同村など地元関係者ら45人と意見交換会を開催。荒井正吾知事は「飛鳥・藤原」について「比類なき国際交流の時代。海外文化を受け入れつつ律令国家など、日本文明の基礎を築いた」と価値を強調。構成資産の多くが埋蔵文化財である特徴に触れ、「世界にどのように理解してもらえるかだ」と提起した。

 

 議連とPTのメンバーからも「価値をどう見せるかが重要」との認識が相次いで示された。

 

 視察後、細田氏は記者団に「世界に誇るべき日本国家成立の時期だ」と述べ、世界の文化人から理解を得るには強いインパクトを与えることが鍵になるとの考えを強調した。

 

 北側氏は「文化財そのものは十二分に世界遺産に値する」とし、専門家の意見も踏まえた上でストーリーやコンセプトを練り上げる重要性を指摘した。

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