法隆寺CF終了 総額1億4500万円超、支援者7370人
コロナ禍で参拝者数が激減したことを受けて、世界遺産・法隆寺(奈良県斑鳩町)が境内の維持管理費用の支援を募るために実施していたクラウドファンディング(CF)が29日、終了した。目標額2000万円に対し、支援総額は1億4500万円を超えた。
同寺ではコロナ禍で拝観者数が減少。収入の柱となる拝観料が確保できず、広大な境内と数多くの宝物を維持管理するための支援を募っていた。
同寺は6月15日午前10時にCFの支援募集を開始。翌16日午前0時40分に目標額に達した。その後も支援が続き、CFサイトに応募のあった支援総額は7月29日午後8時現在で約1億4580万円、支援者は7370人に及んだ。そのほか、寺に支援金を直接持参した支援者もいるという。
寺によると、支援者からは「文化財を守ってほしい」との声が多く寄せられたという。支援金はまず境内の植木のせん定などの整備に充てる予定だが、これまで先送りしていた未指定の美術工芸品の修理も視野に活用を検討していく。
大野正法執事長は「多くの方に法隆寺を見守っていただいていることが分かり、大変ありがたい。頂いたこれだけ多くの支援をどのように生かしていくか、計画を立ててお気持ちに応えられるようにしていきたい」と話した。