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山上容疑者拘留を29日まで延長 パソコンに投函の手紙データ - 安倍元首相銃撃

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献花台が撤去され、花などを持ち帰るよう呼びかける張り紙がされた=19日、奈良市西大寺東町2の近鉄大和西大寺駅北口

 奈良市の近鉄大和西大寺駅前で参院選の演説中に安倍晋三元首相が銃撃されて死亡した事件で、奈良簡裁は19日、殺人容疑で送検された山上徹也容疑者(41)の拘留期限を29日まで延長する決定をした。奈良地検は勾留延長の理由を明らかにしていない。

 

 また奈良県警は山上容疑者が事件前日の7日、岡山市内から島根県のフリージャーナリスト宛てに送った「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)」への恨みなどを記した手紙と同じ文言の文書のデータが、山上容疑者のパソコンから見つかったと明らかにした。

 

 県警によると、文書は「メモ帳」で作成されていて、最初に保存されたのは6日午前。最後に更新したのは同日深夜だという。県警は、山上容疑者が自宅で文書を印刷して持ち出し、岡山市内から投函(とうかん)したとみて調べる。

 

 一方、事件現場近くの歩道に奈良市が設置していた献花台が19日朝、安全管理上の理由で撤去された。

 

 献花台は10日深夜に市が現場から5メートルほど離れた歩道に設置。連日、花や飲み物などを手向ける人の行列ができ、自民党関係者によると18日まで約10万人が訪れたという。

 

 しかし、歩道の歩行者通行の妨げとなり危険が生じたために市は撤去を決定。今後は献花や供物を道などに置いたままにせず、自宅に持ち帰ることを呼びかける張り紙をした。これまでの献花は18日に近くの西大寺で供養された。

 

 仲川元庸市長は「物があふれて二次的な問題が起きてもいけない。実際に線香など火が付いたままになっていたこともあった。歩行者もたくさんおり、安全第一としたい」と献花台撤去の理由を説明した。

 

 また、近鉄大和西大寺駅北口周辺では駅前整備事業が行われており、14日の定例会見で仲川市長は「工事に際して(事件現場が)車道になる。一国の首相だった人であり、事件の跡を残すことの是非や方法、財源の問題など検討したい」などと発言。

 

 この日、今後の対応についてあらためて問われ、仲川市長は「(事件は)重要な歴史的出来事ということもでき、何らかの形で人々の記憶にとどめることは大切だと思う。ただ、市税を投入することには反対意見もあるだろうし、分断も生みかねない。(安倍元首相が立っていた)演壇の辺りをどうするのか、技術的なものも含めて調査をしたい」とした上で、「駅前工事は年度内に終わる。設計も終わり予算確保、業者発注しており、大幅な変更は難しいが、道路の線形など県警とも調整したい」との考えを述べた。

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